舞茸で魔法のステーキ(撮影/文田信基)
舞茸で魔法のステーキ(撮影/文田信基)

 カルディはコーヒーと輸入食品を主に取り扱い、全国展開している。参鶏湯のレトルトパックとは、「マッスンブ サムゲタン」のことで、実売価格は1キロ入って1千円ちょっと。オンラインショップではセール期間中で800円を切っていた。

「高麗人参も入って、味と薬膳感はハイスペック。ただし、具材が多くはないので、鶏手羽元とむね肉を足して増量しましょう。さらにネギ、生姜でフレッシュな野菜の香りも加えます」

 むね肉のパサつき回避はこれ。

「まず手羽元と水、生姜、ネギを30分ほど煮て手羽元が柔らかくなったらレトルトパックを汁ごと入れる。沸騰したら薄く切ったむね肉とご飯を入れ、再び沸騰したら出来上がり」

 できあがったむね肉は驚くほどしっとりしていた。

 やわらかい国産牛肉はとにかく値が張る。上手に使いたいのが輸入牛肉だ。今回、アンガス牛肉の購入価格は100グラム200円以下。ただし、肉質は国産牛に比べれば硬い。そんな肉もたったひと手間加えるだけで、ナイフ不要、歯で噛み切れる赤身ステーキに変身する。

「舞茸がキモなんです」

 適当な大きさにほぐした舞茸でアンガス牛を挟んで一晩おく。舞茸に含まれる酵素が肉を柔らかくするのだという。

 分厚いステーキといえば、焼き方のテクニックも求められるだろう。そう尋ねると、さわけんさん、「どう焼いても柔らかくなる。焼き方は特に気にしなくていい」ときっぱり。ただし、焼いてすぐに切り分けると肉汁が流れ出てしまう。フライパンから取り出して10分ほど置いてから切り分けるといいという。

シェイク・シャック的バーガー(撮影/文田信基)
シェイク・シャック的バーガー(撮影/文田信基)

つぶしながら焼く

「シェイク・シャック」は、米ニューヨークに本社を置くハンバーガーレストランで、肉々しいパティとオリジナルソースが人気だ。

「僕も大好きなここのハンバーガーを簡単に作れたらと、試作を繰り返しました。本場の味に負けない自信がありますよ」

 ポイントは五つ。市販のひき肉に、アンガス牛肉の切り落としを包丁で粗くみじん切りにして加えること。そして、こねないこと。三つ目のポイントは焼き方だ。平らな円柱状に丸めたら熱したフライパンに投入、フライ返しなどを使ってギュウッと押しつぶしながら焼く。焼き上げたパティははしっこのカリカリ部分がたまらない!

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