■さくら
労働する意味の「作労」が変化!?
客の買い気をそそるために、客のふりをして買い物する仲間のことをさす「さくら」は、もともと露天商などが用いた隠語で、由来は諸説あります。労働する意味の「作労(さくろう)」が変化したとする説や、ぱっと現れて景気よくやり、ぱっといなくなる様子を桜の性質になぞらえたとする説などです。また、桜はただで見られるため、芝居で役者への声かけを頼まれて代金を払わずに見ている客のことを「さくら」というようになり、そこから現在の意味になったという説もあります。
■でか
「角袖巡査」という和服の刑事に由来
刑事を「でか」と呼ぶのは、明治時代の刑事の服装に由来します。当時、制服ではなく和服を着た刑事のことを、和服の袖が角張っていることから「角袖巡査」または「角袖」といいました。この「かくそで」を逆さにした「でそくか」を省略し、「でか」と呼ぶようになったのです。
■ぽしゃる
帽子を意味する仏語を倒語にして動詞化
「ぽしゃ」は、フランス語で帽子を意味する「シャポー(chapeau)」の倒語といわれています。「降参すること」「脱帽すること」を「シャッポを脱ぐ」といい、そこからさらに意味を広げて「駄目になること」を、「ぽしゃ」に「る」をつけて動詞化した「ぽしゃる」というようになったと考えられています。
■まっぽ
警察官に薩摩出身が多く「さつまっぽう」と呼んだ
不良少年などが警察官を呼ぶ俗称という印象ですが、意外と古い由来があります。明治時代、警察官には薩摩出身者が多く、「さつまっぽう」と呼ぶことがあったといいます。それが徐々に省略され、「まっぽう」になり、さらに「まっぽ」になったといわれています。