高校時代に高い注目を浴びたという意味ではやはり外せないのが日本ハムの清宮幸太郎と吉田輝星の2人だろう。清宮はプロ入り1年目から3年連続で7本塁打とそれなりの結果を残していたが、打率の低さと小さな故障の多さもあってレギュラー獲得にはいたらず、昨年は一度も一軍昇格を果たすことなくシーズンを終えた。今年は同学年で大学を経由してプロ入りした中にもブライト健太、鵜飼航丞(ともに中日)、正木智也(ソフトバンク)、安田悠馬(楽天)、池田来翔(ロッテ)など強打が売りの選手が多いだけに、最低でも彼らに負けないだけの結果は必要になってくるだろう。

 一方の吉田もルーキーイヤーに初登板初勝利を挙げたものの、それ以降は一軍で全く結果を残すことができていない。大きな故障はなく、二軍で多くのイニングを投げていることはプラス材料だが、課題となっているコントロールと変化球はまだまだ一軍レベルでは厳しい印象を受ける。ともに大きな転機となりそうなのが監督の交代である。“ビッグボス”こと新庄剛志新監督も秋季キャンプでは清宮には減量指令、吉田にはストレートを称賛するなど期待の高さをうかがわせる発言を残している。また長年チームの主砲を務めていた中田翔が不祥事から巨人に移籍し、ドラフトでも即戦力として期待できる投手を積極的に指名しなかったことからも、2人に対して抜擢の機運が高まることも十分に考えられる。過去にも監督交代によって飛躍した選手の例は多いだけに、これを大きなチャンスととらえてキャンプからアピールしたいところだ。

 大学、社会人出身の1位指名選手で、1年目は順調なスタートを切りながらも年々厳しい状況になっている選手としては高山俊(阪神)、鈴木博志(中日)、上茶谷大河(DeNA)の3人の名前が挙がる。高山は1年目にいきなり136安打を放って新人王を獲得したものの、2年目のジンクスに苦しみその後は低迷。昨年はとうとう一軍出場なしに終わった。

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今シーズンこそブレイクはあるのか?