西は先述のとおり、順調にいけば自身2度目のFA権を取得する。今季のパフォーマンスにもよるが、移籍の可能性も十分あるのではないか。また、阪神ではここ数年にわたってブルペン陣を支えてきた左腕の動きも気になるところだ。

「岩崎優は絶対に出してはいけない。先発投手陣は少しずつ揃いつつあるからこそ中継ぎ、抑えのブルペン陣を強固にする必要がある。昨年のヤクルトもリリーフ投手の踏ん張りが大きかった。左投手で1イニングを確実に任せられる投手は他球団にもそこまで多くない。獲得競争になって契約条件が上がっても慰留すべき」(阪神OB)

 岩崎は西以上の評価を得ている。調子の波が小さく常に安定した投球ができ、17年のリリーフ転向から5年連続で40試合以上登板している。昨年は侍ジャパンで東京五輪の金メダル獲得にも貢献した。有名になった“塩コメント”も自身のすべきことに集中しているからこそ。30歳という年齢も中継ぎでは全盛期で、FA権を行使した場合は複数球団が手を挙げるのは確実だろう。

 野手では高橋周平(中日)と中村奨吾(ロッテ)の動向も気になる。注目すべきは中村は本職ではあるが、高橋もセカンドの守備に対応でき、ともに球界で絶対的な選手が不足しているポジションを守れるということだ。

「極端なポジショニングなど野球が変わりつつあるがセンターラインの重要性は不変。遊撃手には目立った選手が多いが二塁手は意外と少ない。例えば阪神・糸原健斗も良い選手だがミスが目立つ。巨人は吉川尚輝に期待しているが伸びてこない。高橋は二塁が本職でなく守備力はそこまで高くないが打力はある。中村は生粋の二塁手で三拍子揃っている。(仮にFA権を取得して行使した場合は)2人に人気が集まる」(在京球団編成担当)

 高橋はプロ入り後は三塁手としての出場が主だが、昨年のシーズンオフの秋季キャンプでは立浪和義監督の指示で二塁の守備練習を開始した。18年シーズンには99試合に出場しており、今年結果を残せば需要が高まる可能性もある。

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2022年オフには大きな動きはあるのか?