「朝の健康観察もオンラインだそうですけど、私はもう出勤している時間です。7歳には無理だし、ばあばもきっとわからないと思います」
年初から感染が爆発している沖縄県。同県で3人を子育て中の30代女性のもとにも6日、娘が通う保育園から濃厚接触者が出たため休園の連絡があった。連休明けから園は再開したものの、13日から再び休園に。これで、休園はコロナ禍になって6度目だ。加えて、小学1年生の長男も1月は1日おきの分散登校が続く。
最も困るのは生後9カ月の第3子の通院だ。軽い心臓疾患があって通院が必要だが、長女の保育園が休園となると通院も難しくなる。
「正直な話、休園措置の連絡が出るたびにまたかという思いがします。県内での急速な感染拡大と身近に迫るコロナへの不安も感じています」
■受験生は学校を休む?
感染爆発は、受験生がいる家庭の不安もあおる。
2月に中学受験を控える子を持つ都内の40代女性は、自主休校を考え中だ。普段、一緒に登下校をする友達たちはすでに休み始めている。コロナ関係で入試を受けられない出願者のために追試措置をとっている私立校もあるが、一部の学校では追試は行われないため、陽性や濃厚接触者に認定されれば後がない。
「コロナ前まではインフル予防が主流でしたが、今はコロナが怖いです。とにかく、無事に受験日を迎えたいです」
都内に住む会社員の女性宅では小学3年生の息子の通塾で悩む。難関校出身の夫は、オミクロン株は軽症が多いと聞くという理由で、「中学受験は小学3年生の2月(新4年生クラス)から始めるべきだ」と主張。一方、女性は将来も気になるが「もしも感染したら」という気持ちのほうが強い。米国ではコロナで入院する子どもが急増というニュースを見たこともあり、より心配が高まっている。(フリーランス記者、宮本さおり、大楽眞衣子、羽根田真智)
>>【後編】「オミクロン株「若い世代から高齢者への感染」専門家が警鐘 子育てを祖父母に頼る家庭は要注意」へ続く
※AERA 2022年1月24日号より抜粋