昨シーズンの開幕前に電撃的なトレードで巨人からヤクルトに移籍した田口麗斗
昨シーズンの開幕前に電撃的なトレードで巨人からヤクルトに移籍した田口麗斗
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 プロ野球のキャンプが2月1日から始まり本格的な野球シーズン到来を感じる季節がやって来た。新戦力も加わり今季の戦いが今から楽しみでもある。

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 現時点で各球団、支配下選手枠に余裕のあるチームもある。球団によっては外国人選手などの補強も考えられるが、他チームとの交換トレードでの戦力強化も選択肢の一つだ。昨年は巨人ヤクルトの間で“電撃トレード”が成立したが、今季も3月25日のシーズン開始前に動く球団はあるのだろうか……。

 昨シーズンは下馬評を覆して見事日本一となったヤクルトだが、一つの要因になったと考えられるのが開幕に成立した田口麗斗(巨人→ヤクルト)と廣岡大志(ヤクルト→巨人)の交換トレードだ。“大物同士”のトレードではなかったが、特にヤクルトに与えた影響は大きかった。

「田口は先発の可能性もあったが試行錯誤の中でブルペンではハマった。球に力があり緩急をつけるのもうまい。ピンチで動じない精神力もある。何よりサウスポーなのが大きい。打者の左右関係なく短い回を任せるのには最適な存在。スタミナもあるので今後はチーム状況によって先発など長い回も任せられる。中長期的に考えても最高の補強だったと思います」(ヤクルト担当記者)

 開幕直前に巨人とヤクルトという同じリーグ間でのトレードには驚きの声が上がった。田口は16、17年と2年連続で2桁勝利を挙げるなど巨人投手陣に欠かせない存在。対する廣岡もセンターラインの二遊間を守れる長距離打者で将来のクリーンアップ候補として期待されていた。両球団にとって覚悟の必要なトレードだった。

「田口の補強はヤクルト編成部のファインプレーです。投手陣を整えることができ戦い方を確立できた。また明るい性格の“いじられキャラ”でムードメーカーにもなった。負け犬根性もつき始めたチームの雰囲気を一変させた。投手としての技量と人間性の両方が大きな戦力になった」(在京球団編成担当)

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今年“電撃トレード”に動く球団は?