──もとは同じ政党だった国民民主党とは?
自民党とは違う政権をつくる生活者、働く者の党として国民民主党も存在していると思いますので、共に歩んでいきたいと思っています。
選挙区の調整も進めています。ただ、簡単に決まるものでもないですよね。それぞれの思いもありますから。
──野党第2党の維新との距離感はどう考えますか。協力はあり得る?
維新と立憲はかなり違う政党です。
たとえば、大阪は保健所の数や役所の職員数を減らした。短期的に財政が良くなっても、災害時に対応できる職員が足りなくなります。コロナ対策でも、大阪は他の都道府県に比べて死者数が多いですよね。
その一方で、大阪府と大阪市はカジノを建設するために、建設予定地の土壌改良に約800億円を注ぎ込む計画を進めています。それが本当に正しい税金の使い道なのか。府民の目線に立ってもう一度考え直すべきです。
──参院選に向けて、何を訴えていきますか?
まずはコロナ対策。岸田文雄首相は、オミクロン株対策で最善を尽くしているように言っていますが、感染の流行が収まっていた昨年11、12月の間に検査キットやワクチンの確保ができていなかった。
そのころ立憲は、2月に東京で1日1万人超の感染者が出ることを想定し、検査体制や入国者の待機施設を拡充するよう政府に提言していました。
病床確保のために都道府県知事の権限を強める感染症法の改正についても「厚生労働省が忙しいから」という理由で先送りされています。それは理由にならないですよね。コロナ対策の進め方が間違っている。
──経済政策はどうしますか。
岸田首相は「新しい資本主義」と言っていますが、国民にどんな恩恵をもたらすのかまったくわかりません。
私たちは国民の可処分所得を増やす。そのために重視するのは所得、地方、将来世代への三つの分配です。
──具体的な政策は。
現時点で決まっているのは、児童手当の1万5千円への拡充と給食費の無償化です。
今は中学卒業時まで支給されている児童手当を高校卒業時までにし、所得制限も撤廃します。
児童手当は前年の収入で支給額が決まるので、コロナの影響で所得が激減した世帯が支給対象外になることがある。所得制限はなくすべきです。