足立さんが2年ほど前に、神戸市で65~66歳を対象にオーラルフレイルを調べたところ、8割の人に問題があった。実際に口の機能が低下していた人は3割ほどいたという。
口腔ケアは普段から必要で、高齢者ほど念入りに取り組んだほうがいい。
災害の避難具の中には、口腔ケア用品もあると安心だ。水でのうがいや、歯ブラシでのブラッシングだけでも違う。さらに、マウスウォッシュがあれば心強い。
ジョンソン・エンド・ジョンソンのコンシューマーカンパニー広報担当、浅田友香さんによると、通常の歯ブラシやフロスが届くのは口の中の表面積で約25%にとどまる。残り約75%のケアはマウスウォッシュでゆすぐのが有効という。
災害は備えあれば憂いなし。日ごろから、口腔ケアの大切さを再認識して備えておきたい。(本誌・浅井秀樹)
※週刊朝日 2022年3月18日号