中学受験を考えるご家庭では親がどこまでサポートするべきか悩みどころ。子ども4人が東大理IIIに合格したことで有名な佐藤亮子さんと中学受験カウンセラーの安浪京子さんが対談し、中学受験から高校、大学受験まで役立つノウハウをまとめた書籍『親がやるべき受験サポート』から、受験のための親の心構え、やるべきことについて紹介します。今回は佐藤ママからのアドバイスです。
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わが家の子どもたちは算数が得意でした。性格的なものもあると思いますが、今振り返ってみると、「数字に対する面倒な気持ち」がなかった、ということが大きかったと思います。
計算式を「面白そう」と思うか、「面倒」と思うかは大きな違いです。
数字に対して精神的にハードルがあると、計算がちょっと複雑になったり、文章題で何度も計算をやらなければならないとき、「面倒だな」という気持ちが先に立ってしまいます。
しかし、計算が速いと数字に対してなんの面倒な気持ちを持つことなく、計算式がどんなに複雑でも文章問題がどんなに厄介なものでも「面白そうだ」という気持ちで積極的に取り組むことができます。
■幼児期の公文はやはり効いた
子どもたちに計算力がついたのは、やはり公文で計算を大量にやったおかげだと思います。公文には4人全員が1歳半くらいから3年生まで通いました。
公文のプリントは、とくに時間を決めず、空き時間を使ってやっていました。
夏休みなど長期休みのときは、4人全員で「公文の時間」を作って一気に集中して1日30枚ぐらいやっていました。
もちろん、毎日継続的にやっていくことも大事ですが、計算や漢字などはある程度短期間で「一気呵成に」仕上げていったほうが身につくこともあります。
公文のプリントは1学年分が200枚(科目によっては400枚ということもあります)。だいたい2 回同じものをやるので、のべ400枚。1日5枚ずつやっても約80日、3カ月弱かかります。