「自分がどういう役割や成果を期待されて、具体的にどういう仕事をするのか。そして会社の方向性はどういったものか。この2つは、転職エージェントが間に入っている場合であっても、なるべく求職者が直接、企業側に確認したほうがいい」とは、リクルートエージェントのキャリアアドバイザーだ。企業側が、求職者は自分の会社で活躍できそうかを見ているように、求職者側も「この会社で自分は活躍できそうか」をしっかりイメージする。そのためには、面接の中でいろいろと質問をすることが必要だ。

「質問することは決してネガティブなことではなく、会社について知ろうとしている姿勢は、むしろポジティブに捉えられるはず。自分がその会社で働く姿をイメージできるように、疑問に感じたことはどんどん聞いたほうがいい」(キャリアアドバイザー)

写真はイメージ(GettyImages)
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 残業の有無や休暇の取りやすさなど、実際の労働環境も気になるところ。企業が表向きに発信していることと、実際のそれとが異なることは往々にしてある。中には実際の残業時間がどれくらいかを確認するために、身元を伏せた上で、深夜の会社に電話して人がいるかを確認する求職者もいる。もっと正攻法で、入社後のギャップをなくすための方法はあるのだろうか。

「実際の働く環境について知りたいなら、今働いている人から話を聞くのが一番」と戸塚さん。入社の意向を伝える前に、人事担当に「入社前に現場で働いているメンバーに会いたい」と話し、ランチや座談会をセッティングしてもらえないか交渉するのも一つの手だという。その際、出てきてもらう社員は、なるべく現場の生の声を聞くために、「採用に関わっていない人」で「役職のない人」が望ましい。企業が自分を必要としている状態になれば、ある程度、こうした要望も前向きに聞いてもらえることが多いという。

「労働環境を知ろうとして、転職の口コミサイトなどを参考にする人も多いですが、多くの場合、辞めた人が口コミを書いているので、どうしてもネガティブな情報が集積しやすい。今働いている人からの生の声を聞いたほうが、よっぽど参考になる面が大きいはずです」(戸塚さん)

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