日本でも有名な女性騎手のミカエル・ミシェル
日本でも有名な女性騎手のミカエル・ミシェル
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 基本的に男性が圧倒的に多い競馬社会だが、ジョッキーとして男性と伍して活躍する女性も存在する。日本におけるその筆頭は通算150勝以上(地方も合わせて)を挙げている藤田菜七子騎手で、2019年にはG3カペラステークスにてJRA所属の女性騎手として史上初のJRA重賞制覇をコパノキッキングで成し遂げた。

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 2021年には古川奈穂と永島まなみ、今年は今村聖奈がデビューを果たし、JRAには現在4人の女性騎手が在籍。ただし若手3人はもちろん、藤田も含めてG1を制覇した女性騎手はJRA史上でいまだ出ていない。

 その一方で、海外には男性ジョッキーに勝るとも劣らない存在感を示してビッグレースを勝った女性ジョッキーたちがいる。今回は彼女たちの活躍を紹介しよう。

 往年の人気競馬ゲーム「ダービースタリオン」を遊んだ方ならば、リサという外国人騎手がゲームにいたことを覚えているだろうか。彼女のモデルはリサ・クロップ。94年にJRA短期免許制度の第一号として日本でも騎乗したニュージーランドの名女性ジョッキーだ。

 日本では重賞勝ちこそなかったものののニュージーランドではG1を何度も勝ち、2004-05年にはシーズン197勝でリーディングジョッキーとなったほど。あいにくキャリア後半は薬物規定違反などがあって晩節を汚した感はあるが、全盛期は間違いなくニュージーランドを代表する騎手の一人だった。

 クロップと同名かつ同郷のリサ・オールプレス(旧姓マンビー)も短期免許での来日経験がある女性騎手。彼女の偉大なところは結婚・出産・育児を経た後の方がジョッキーとして活躍しているところだ。

 2010年12月にG1キャプテンクックステークスをウィーキャンセイイットナウで制してG1初勝利を手にすると、その後は4度もニュージーランドのチャンピオンジョッキーに輝いた。通算勝利も1000勝を数え、昨年もG1レヴィンクラシックをボーナムで制すなど、46歳となった今なお現役で存在感を発揮している。

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男子に負けない結果を残しているのは?