風薫る5月、競馬ファン待望の日本ダービーの季節がやってきた。今年のGIは荒れ模様。ここも波乱の予感……。
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今年はGI全8レース(5月15日まで)で、1番人気馬が敗れている。
3歳戦でも、桜花賞が1着7番人気、2着3番人気、3着6番人気で決着。皐月賞は5番人気、3番人気、1番人気の順。NHKマイルにいたっては4番人気、3番人気、そして3着に18番人気馬が突っ込む大波乱。3連単の払い戻しは、153万2370円だった。
29日の日本ダービー(東京競馬場。芝2400メートル)も大穴を期待するのが人情だろう。そこで穴党記者に予想を聞いた。
「万券の哲」の異名を取る「スポーツニッポン」の小田哲也記者。「競馬JAPAN」「東京スポーツ」などで執筆する「血統スナイパー」境和樹氏。二人はそれぞれ開口一番に、くしくも同じことを言ったのである。
「今年の皐月賞は馬場の影響が大。内側が極端に悪く、外枠の馬のほうがレースをしやすかった」
たしかに皐月賞(4月17日、中山競馬場。芝2000メートル)での上位3頭は外枠の馬だった。
境氏は「皐月賞で不利な内側を通った馬が、ダービーで巻き返す可能性があります」と、4着に敗れたダノンベルーガを本命視する。
「東京のGIに強いハーツクライ産駒(さんく)です。皐月賞で負けてダービーで勝った同じ産駒のワンアンドオンリーのようなイメージがあります。共同通信杯(東京)では、皐月賞を勝ったジオグリフを負かしていますし」