余談となるが、アグネスワールド自身はウマ娘にはまだ未登場だが、半兄でスプリンターズステークスの勝ち馬ヒシアケボノは競走馬時代をほうふつとさせるキャラで実装されている。人気の98年世代ということもあり、ウマ娘が海外レースを実装する日が来ればアグネスワールドもゲームに登場するかもしれない。

 そのウマ娘にアグネスタキオンとともに実装されているのが、史上屈指のオールラウンダーぶりで知られたアグネスデジタル。以前に芝・ダートの二刀流での活躍馬を取り上げた記事でも紹介したが、この馬のハイライトは2001年の秋から翌02年にかけてダート1600メートルの南部杯、芝2000メートルの天皇賞(秋)、芝2000メートルの香港カップ、そしてダート1600メートルのフェブラリーステークスと、芝とダートだけでなく距離、そして地方・中央・海外もお構いなしに4連勝したことだ。

 この破天荒すぎるローテーションでの快進撃に、当時のファンは親しみを込めて「変態」と呼んだりもしていた。そのためかウマ娘では自身もウマ娘でありながら重度のウマ娘オタクなキャラとして登場し、二刀流で活躍した実績はゲームでも「あらゆるウマ娘を近くに拝みたい一心で芝ダート問わぬ万能な走力を見せつける」という設定に生かされている。(文・杉山貴宏)