昨年度の出雲、全日本でともに6位に入りながら箱根ではまさかの13位でシード落ちとなった早稲田大も、予選会通過は間違いないだろう。中谷雄飛、太田直希、千明龍之佑の主軸が卒業して戦力ダウンは必至だが、今年4月の日本学生個人選手権10000mで現役日本人3位となる27分59秒74のタイムで優勝した井川龍人(4年)を軸に、1年生ながら昨年度の三大駅伝すべてを走った伊藤大志(2年)、石塚陽士(2年)の2人にも成長が期待できる。そして5000mで13分35秒16のタイムを持つ山口智規(1年)も大学デビュー戦となった今年5月の早稲田大学競技会でしっかりと13分台で走り、同じく間瀬田純平(1年)も好レースを展開した。主軸は抜けた分、各自が自覚を高めてチームを作り直すことができれば面白くなる。

 昨年度の全日本15位、箱根17位に終わった日本体育大は、今季は「結果」を求めたいシーズンだ。5000mで13分32秒58の自己ベストを持つエースの藤本珠輝(4年)が最上級生となり、今年5月の関東インカレ男子1部ハーフマラソンで1時間02分20秒をマーク。2008年のメクボ・モグス(当時・山梨学院大)の記録を上回る大会新記録で優勝を果たしてみせた。この充実一途のエースを、主将の盛本聖也(4年)や高津浩揮(4年)、漆畑徳輝(3年)らの箱根経験者たちがどこまでサポートできるか。5000mで13分59秒00のタイムを持つルーキー・平島龍斗 (1年)にも期待したいところ。箱根74年連続出場の伝統校として予選会での安定感は揺るがず、本戦での爆発へと繋げたい。

 リベンジに燃えているのが、昨年の予選会で10位と55秒差の11位に終わり、まさかの予選落ちとなった拓殖大だ。日本人エースの合田椋ら力のあった4年生たちが卒業したが、5000mで学生歴代2位(13分18秒74)、10000mで歴代4位(27分25秒65)、ハーフマラソンで歴代3位(1時間00分13秒)の記録を持つケニア人留学生ジョセフ・ラジニ(4年)が健在。イエゴン・ヴィンセント(東京国際大)、田澤廉(駒澤大)にも匹敵するエースの貯金があれば、予選会突破へのハードルは低くなる。主将の江口清洋(4年)、副主将の吉村陸(4年)を中心にチーム一丸となって本戦出場、そしてシード権獲得を狙う。

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