2 さらに熟すのを待ちます。(省略OK)
梅がまだ青い場合は、紙袋や段ボールなどに移して(ポリ袋のままではカビたり腐敗しがちです)、黄色くなるまで2~3日常温の室内に置きます。熟してくると家中が梅の香りに包まれます。
*熟してから漬けたほうがふっくらした仕上がりでおいしいですが、時間がない場合、この工程は省いてもOK。
3 梅を水で洗います。
ボウルに入れて2~3回水を替えて洗います。強くぶつけたりしなければ、ごく普通に果物などを洗う感覚でOKです。汚れが気になる場合はホワイトリカー(焼酎でも可)を少量使って洗うとよいでしょう。
4 水気を拭きます。
清潔なふきんやタオル、キッチンペーパーなどで水気を拭き取ります。水気が残っていると、カビの原因になります。ざるに上げて水を切り、そのまま乾かしてもOKです。
5 塩を入れます。
ジップ付き袋に梅と塩入れ、空気を抜いて袋をしっかりと閉じます。シャカシャカ振って、塩を全体になじませましょう。液が漏れる可能性もあるので、袋は2枚重ねにすると安心です。
6 そのまま置きます。
塩を加えて数時間で梅から水分が出てきます。これが梅酢と呼ばれる梅のエキスです。漬け込んでから最初の1週間は1日に1回くらい軽く振って、梅酢を全体になじませるとよいでしょう。
その後は、このまま常温の室内に置いておきます。秋~冬まで待てば食べ頃です。1週間~10日ほど経って、梅酢がたっぷり出てきたら、消毒したガラスびんなどに移してもよいでしょう。
ひと手間加えるとすれば、土用干しと呼ばれる天日干しをするとさらにおいしくなります。梅雨明けの晴れた日に行います。ジップ付き袋のまま、日光に当てます。屋外でも屋内でも日が当たればOK。合計で1週間ほど日光に当てることができればよりよいでしょう(土用干しを行わないものも、本書では「梅干し」と呼んでいます)。
小川睦子・梅干し研究所(UMEBOSHI-LABO)主宰。梅干し研究家であり、編集者&ライターでもある。幼少の頃より梅干しをこよなく愛し、梅干しの研究に励む傍ら、梅干しの魅力と梅干し作りの楽しさを伝える活動を関東と福岡を中心に行う。簡単にできる梅干し作りや梅干しを使った料理などの講座も好評。自然食品店などでは手作りの梅干しも販売する。