梅干しって、自宅で手軽に漬けられることを知っていますか?赤ジソを加える手間を省いた、簡単にできる「白干し梅」なら、最短10分程度の加工でできあがります 。
梅干し研究家で梅干し研究所主宰の小川睦子先生が、初めてでも、忙しくても、梅と塩だけで美味しく作れる梅干しレシピを教えてくれました。梅の出回る6月におすすめ。チャンスを逃さずに是非トライしてみてください。『はじめてでもおいしくできる 梅干し・梅レシピの基本』(朝日新聞出版刊)から一部抜粋してお届けします。
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梅干しといえば、赤い梅干しを思い浮かべますが、赤く染まるのは赤ジソの力。赤ジソを加えなくても、梅干しはできあがります。「白干し」「関東干し」などとも呼ばれ、梅の旨味をじっくりと味わえます。
梅干し作りの基本的な流れは、梅の出回り時期と季節に合わせて行う
■6月漬け込み
梅を手に入れたら、塩で漬けるだけ。作業はたった10分程度(下記の作り方3~5)。 2~3ヶ月目から食べることができますが、半年くらい経ったほうがさらにおいしくなります。
■10月食べ頃
食べ頃になるまで、常温の室内に置いておきます。茶色っぽく柔らかそうな見た目になればOK。塩辛く感じる時はさらに置いておきましょう。時間がおいしくしてくれます。
【材料】
- 梅1kg
- 塩180g(梅の重量の18%)
- ジップ付き袋(大サイズ)を2枚
*梅の分量に合わせて塩を用意。例えば梅500gでは塩90g、梅300gでは塩54g、梅200gでは塩 36g(これらの分量の場合は、中サイズのジップ付き袋2枚)
*しょっぱい味が苦手な方は、16%(梅1キログラムに対し塩160g)くらいまで減らしても大丈夫です。
*1kg 以上を漬ける場合は、袋を2つ以上に分けて作るとよいです。
【作り方】
1 梅を用意します。
スーパーなどで販売されているものは通常1袋が1kgです。梅干し用と表示されているものをお求めください。地域やその年にもよりますが、6月上旬頃から下旬頃に梅干し用の梅がスーパーや八百屋さんなどに並ぶようになります。5月中旬~下旬頃は、「梅酒用」「梅シロップ用」と書かれたまだ青くてかたい梅が並びますが、「梅干し用」と表示されたものを手に入れてください。入荷時期はお店で聞いてみましょう。
■梅の選び方
・キズが少なく、きれいな実をセレクト
基本的には、キズや打ち身があまりないものを選びましょう。とはいえ、少々のキズであれば、さほど気にする必要はありません。果物を選ぶ感覚と同じです。キズや傷みがひどい場合は、ジャムや梅味噌などを作るとよいでしょう。
・できるだけ採れたてを! 入荷すぐの梅がおすすめです
梅の実は、収穫してから、あまり時間を置かずに作業を行うのが理想的です。お店の人に入荷日を確認してから購入するとよいでしょう。なお、梅の実は温度変化に弱いので、冷蔵庫から出した場合、常温で保存していたものよりも早いスピードでカビや腐敗が進む可能性もあります。お店で冷蔵庫に保管されていた梅は早めに作業を始めましょう。
・産地や品種はさほど気にせずその時に手に入るもので
「自分の住んでいる場所に近い梅が一番おいしい」という言い伝えもあるとか。産地、品種によって少しずつ味が違い、それぞれにおいしさがあるので、いろいろ試してみるとよいでしょう。