「脳が大きく発達した恐竜もいたそうで、僕のライバルになっていたかも」と伊沢拓司さん(photo 横関一浩)

■知への第一歩にして

 恐竜だけでなく、中生代の生物や環境がまるごと感じられるのもタイムダイバーの魅力だ。タイムマシンが深海に沈む場面では会場全体が海の底になって、幻想的な巨大クラゲにも遭遇できる。さらに注目のポイントは、初登場の少年「みらい君」だ。少年が舞台に登場することで恐竜のサイズ感がわかりやすく、観客も一緒にタイムスリップする感覚でより没入感も味わえるという。

 このショーの魅力を、伊沢さんはこう語った。

「生き物、命をテーマに扱うショーなので、終わった後の親子の会話も大切だと思いますね。僕が父親だったら、会場を出た後の第一声は、やっぱり“かっこよかったね~!”でしょう」

 五感を通したリアルな体験や感動があってこそ、「もっと知りたい」という知的好奇心もわいてくるという。

「当時の恐竜のこと、生き物のこと、環境のこと。いろいろなことを知る第一歩を踏み出してもらえたらと思います」

 会場に併設した恐竜テーマパーク「恐竜パラダイス」も同時開催される。夏休みの課題に役立つ恐竜ワークショップや化石発掘、謎解きや巨大迷路、BBQやビアガーデンも登場するという。恐竜好きの子どもたちだけでなく、大人も一緒に楽しい夏の一日を過ごせそうだ。(ライター・吉田美穂)

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