代表的なブレインロックの18例を勝間さんが挙げてくれた。冒頭のアンケートは本誌読者の“ブレインロック度”を測るため、あえて勝間さんの名前は出さず「今の日本人の一般的なモノの考え方を探るため、かっこつけない正直な意見」を聞くとしてYESとNOだけで回答してもらった。YESが多い=ブレインロック率が高い項目の順に並べてある。

AERA2022年7月4日号より
AERA2022年7月4日号より

 その結果、飲酒に関するブレインロックが筆頭にきた。

「飲み会で盛り上がった相手とは、やはり関係性は深くなると思う」(個人情報の記入なし)

「お酒は趣味なので『多少』ではなく『けっこう』楽しむ。周りに迷惑がかからないのであればよいのでは」(同)

 確かに多少の飲酒を楽しんでもいいかと問われたら、YESと答えたくなる。勝間さんも飲酒厳禁と言ってはいない。

「お酒で問題なのは人生の優先順位が狂ってしまうケースです」

 酔いゆえの失言で人間関係にヒビが入る。失言こそ無いにしても、二日酔いで仕事のパフォーマンスを落とすことはありそうだ。翌日に酒が残るほど飲んでしまうことが増えてきたら危険水域。仕事や人間関係以上に酒が大事という人は少ないだろうが、酒にはその大前提をひっくり返すだけの力がある。

「安いが正義」の是非

 ブレインロックはお金に関するものも多い。日々の買い物に関する埼玉県の女性(47)の意見を紹介しよう。

「食料・日用品の値上げが家計に響き、週末のまとめ買いを始めました。肉は『肉のハナマサ』で1キロの豚こま肉、ひき肉、鶏むね肉。お米やペットボトル、調味料は夫に車を出してもらい『業務スーパー』へ。それぞれ1時間強かかりますが、これまでとほぼ同じものを買い、月5千円は節約できています」

 首都圏在住でもネットスーパーを使わない理由は?

「昼間は働いているので受け取りづらいという物理的な理由です。生鮮食品は、手にとって確かめたものを買いたいですし」

 買い物をするなら安いもののほうがいいという考え方に関して、勝間さんはこう言う。

「節約を楽しむのはよいことですが、時間に余裕がない方は一考の余地があります。5千円の節約のため、せっかくの休日に二つのスーパーで各1時間、月にして8時間かけているのはもったいないのでは」

“自分の目で見て選びたい”という意見には、こう答えた。

「スーパーの生鮮食品は生産者とバイヤーを通じて選び抜かれています。もし不良品にあたっても、すぐ返金または交換してもらえます。そもそも不良品にあたる確率は低いのです」

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