ヘンリー王子とメーガンさん
ヘンリー王子とメーガンさん
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 ヘンリー王子(38)とメーガンさん(41)が王室に正式な謝罪を要求した。それは、2人が米大手動画配信ネットフリックスからドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」を2回にわたって公開した後のことだ。番組の中で、英王室がパパラッチから追われるメーガンさんを守らなかったばかりか、メーガンさんの人気に嫉妬した王室が「オオカミの餌にした」などと訴えた。さらにメーガンさんは精神的に追い込まれて自死まで考えたのに、「王室は助けてくれなかった」とも明かした。それに対して王室は何ら謝罪をしていないと言うのだ。

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 謝罪要求の直接のきっかけは、カミラ王妃(75)がDV被害者支援団体などのパトロン(支援者)を務めていることから、11月29日に関係者をバッキンガム宮殿に招いてレセプションを行った時の出来事だった。その時、エリザベス女王の女官として長く仕えたレディ・スーザン・ハッシー氏(83)が、ンゴジ・フラニ氏と話す機会があった。

 フラニ氏は慈善団体「シスタ・スペース」の創設者で、主にアフリカやカリブ海地域出身の女性の身体的・性的被害者を支援する。かつて「メーガン妃は王室から虐待されている」とツイートしたこともあった。レディ・ハッシー氏は会場でフラニ氏に目をとめると質問を始める。「どこから来ましたか」と聞かれたフラニ氏が、ロンドンの住まいのある地区を答えると、「アフリカのどこから来ましたか」と続けて質問。イギリス国籍だけれど、アフリカにルーツがあり、カリブ海地域出身の親を持つと答えるまで続いた。「まるで尋問だった。虐待のように感じられた。私がイギリスで生まれ育ったと言っても、終わらなかった」。フラニさんは翌日ツイッターでこのやり取りを公表した。

 これに王室は迅速に対応した。レディ・ハッシー氏はウィリアム皇太子(40)のゴッドマザー(代母)でもあるが、皇太子は「決して人種差別は許されない」とコメント。中には「ハッシー氏の年齢では仕方ないところもあるのでは」「耳が不自由と聞いている」などの擁護の声もあったが、レディ・ハッシー氏の辞任が即日に決まった。

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