キッチンには食器を置く場所がなかったのでリビングに置いていた/ビフォー
キッチンには食器を置く場所がなかったのでリビングに置いていた/ビフォー
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 5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。

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case.36  夫とのコミュニケーションまで円滑に

夫+子ども2人/専業主婦

 何かのきっかけで保たれていたバランスが変わってしまった場合、基本となる「土台」がしっかりしていればすぐに修正できます。でもそうでないと、立て直すまでに相当のエネルギーが必要になるでしょう。なんとかしようと動けば動くほど、事態が悪化してしまうことも少なくありません。

例えば、「生活」。女性は妊娠・出産によって、男性と比べると生活バランスに変化が起こりやすいものです。今回ご紹介する女性も、家の中が散らかり始めたのは妊娠しているときだったと話してくれました。

「もともとモノが多い家でしたが、私がやる気を出して片づければ、とりあえず見た目はきれいになっていました。上の子を妊娠したときに、つわりがひどくて動けなくなってしまったんです」

 彼女はセールやフリマが大好きで、「このチャンスを逃すと二度と手に入らない」と思うと後先を考えずに買ってしまうタイプ。いつも家の中はモノでいっぱいでした。夫は片づけられるので、自分さえ変われば家はきれいになると自分を責めることも。

「子どもの頃から、一気に片づけては1週間くらいでまた散らかる、ということをくり返していました。それも自分のモノだけだからなんとかできたと思います。家全体の片づけとなると、そうはいかなくて……」

 出産後につわりの悩みからは解放されたものの、慣れない育児に精一杯で家を片づける余裕まではありませんでした。そして再び妊娠すると、またつわりに耐える日々。面倒な家事を後回しにすることも多く、洗濯物や洗い物はたまる一方です。

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自分で考えて、試して