人材豊富なシャドーは4人。鎌田大地(クリスタルパレス)、南野拓実(モナコ)、久保建英(レアル・ソシエダ)の3人は、現在の実力に加えて代表舞台での経験値、存在感がずば抜けており、外すことができない。

 残り1人には様々な候補者がいるが、能力的には鈴木唯人(フライブルク)が最も相応しい。6月シリーズでも縦への推進力と攻撃センス、ゴールへの意欲が並外れていることを垣間見せた。今夏の移籍で初挑戦となるブンデスリーガでどこまで結果を残せるかが鍵になるが、鎌田、南野、久保とはタイプが異なるシャドーストライカーとして、この米国遠征でコアメンバーとの融合を図りたい。

 FWは4人。これまでの序列も考えると、やはり上田綺世(フェイエノールト)が第一候補となり、圧巻のスピードでプレス要員としても効果的な前田大然(セルティック)もW杯本大会を勝ち上がる上で不可欠な存在だ。

 そしてW杯予選突破の功労者で代表9戦9発の小川航基(NECナイメヘン)も選ぶ。所属クラブでベンチ要員や他クラブの移籍が取り沙汰されているが、今季のオランダリーグ開幕戦でいきなり2ゴールを叩き込むなど調子は良い。上田が不発だった際に、同じように1トップを張れる同タイプのFWは必要だ。

 その他のFWとしては、欧州組の古橋亨梧(バーミンガム・シティ)、浅野拓磨(マジョルカ)、大橋祐紀(ブラックバーン)、国内組から細谷真大、垣田裕暉(ともに柏レイソル)、ジャーメイン良(サンフレッチェ広島)などが候補になるが、今回の米国遠征では1トップにも2トップにも対応可能で6月シリーズで周囲との連携の良さを見せながら進化した姿をアピールした町野修斗(ボルシアMG)を選びたい。

 今回の9月の米国遠征メンバーがそのまま最終登録メンバーになる訳ではないが、本大会と同じ大陸で試合をする経験は非常に価値がある。今夏に新チームへ移籍した選手も多く、新シーズンがスタートしたばかりの時期での代表活動になるが、この遠征で得るものは小さくないはず。そしてピッチに立ったメンバーには、1年後の本大会に期待を持てる内容と結果、その両方を求めたい。

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