“持っている”の度合いでは、FW吉田湊海(鹿島アントラーズユース)も負けてはいない。2008年7月15日生まれの17歳。FC多摩ジュニアユースから鹿島ユースへ進むと、2024年に高校1年生ながらプレミアリーグEAST、日本クラブユース選手権と得点王となった。そして今年4月に16歳9カ月14日でのクラブ最年少デビュー。
得点感覚に優れ、ゴール前に入り込むタイミングが抜群。身長170センチでスケール感がやや不足するが、シュートまでの動作が速く、ここぞの場面でチャンスをものにできる精神力は大きな魅力。ゴールという結果を残し続けている事実は見逃せず、今後の成長とプロ初ゴールが期待される。
その吉田の2学年上の先輩、FW徳田誉(鹿島)も期待の10代として改めて触れるべき選手だ。2007年2月18日生まれの18歳。鹿島の下部組織育ちで、2種登録だった2024年にJ1リーグ戦12試合に出場。身長186センチの体躯に高さと強さ、さらに足元の柔らかさを持つ。ボックス内で元日本代表DF佐々木翔を体で押さえ付けながら決めたクラブ最年少ゴール(17歳6カ月27日)は多くの称賛を集めた。
正式にトップ昇格して迎えた今季も開幕から途中出場を重ねていたが、3月のU-20日本代表の遠征中に右足骨折の怪我を負って現在は戦線離脱中。日本代表において今後も需要が高いであろう前線で体を張れる大型ストライカーとして、今後の成長を見届けたい存在だ。
来季のトップ昇格が内定しているFW新川志音(サガン鳥栖U-18)は、躍動感あふれるプレーで今季飛躍を遂げている。2007年8月6日生まれの17歳。2種登録された今季、J2リーグ開幕2戦目で後半途中出場からPK奪取の働きを見せると、その後もジョーカーとして働き、高校3年生となった4月から5月にかけてはスタメンでも5試合に出場。そして今季19試合目の出場となった7月12日の大分戦でクラブ最年少記録を更新(17歳11カ月6日)するプロ初得点をヘディングで叩き込んだ。
スピードとキレの良さはひと目で分かり、身長171センチながら簡単には倒れない力強さと推進力がある。相手との駆け引きの上手さと泥臭さも魅力で、メンタルの強さはさらなる成長を予感させる。