今月18日に高校2年生でプロ契約を結んだMF神田泰斗(RB大宮アルディージャU18)も将来が楽しみな逸材だ。2008年5月7日生まれの17歳。中学時代から大宮の下部組織で育ったゲームメーカーであり、「身長180センチ」「左利きのボランチ」とプロフィールだけでワクワク感がある。そのプレーぶりも実に洗練されたもの。

 正確な左足キックと落ち着き払ったボール捌きでチームにリズムを生み出し、中盤の低い位置から攻撃にスイッチを入れるパスも非凡でセンスあふれるMFだ。現在は運動量を増やしながら守備面での強度と貢献度もアップ中。今季中のJデビューが期待される。

 世界を見渡すと、18歳のラミン・ヤマルとパウ・クバルシ(ともにバルセロナ)、イーサン・ヌワネリ(アーセナル)、19歳のザイール・エメリ(パリ・サンジェルマン)、エンドリッキ(レアル・マドリード)など、欧州トップチームで活躍している10 代選手は多い。そして日本でも、ここまで紹介したようにJリーグクラブの下部組織の充実によって早期のプロデビューが可能となっており、次々と「最年少記録」が更新されており、彼ら以外にも楽しみな逸材は数多くいる。佐藤龍之介、中島洋太朗に続く10代選手の台頭、若手選手の抜擢は、サポーターの思い入れを強くし、Jリーグを活性化させること間違いない。

(文・三和直樹)

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