「出張スナックは始めたばかりなので、まだ3都市しか回っていません。目指せ47都道府県!という気持ちで頑張っています」(鈴木さん)
「出張スナックは始めたばかりなので、まだ3都市しか回っていません。目指せ47都道府県!という気持ちで頑張っています」(鈴木さん)

――投資もしなやかに、フレキシブルに、がポイントですね。

 今の時代は特にそうだと思います。自分がしなやかでいようと意識するだけで、心が少し楽になるんですよね。これを忘れてしまうと、株価の変動に一喜一憂してしまい、かえってつらくなってしまいます。

 株が大きく暴落したときでも、「ただの事実を点で見る」感覚を持てたおかげで、冷静でいられました。大きな揺れのなかでも、しなやかに生きていこうと思うことが強さにつながると思います。

 かつてデイトレードもやっていた頃は、まさに一喜一憂の連続でした(笑)。ぜんぜんしなやかじゃなかったんです。友達とランチをしながら、机の下でガラケーを覗いて、「今だ! 買いだ!」なんてやっていた時代もありましたから(笑)。

――5月に会社を退職し、独立した方からの相談です。「収入が前職の3分の1くらいになる予定です。今後の目標はありますが、何年後に元の収入に戻るかが見えない不安があります。心持ちを教えてください」

 不安ですよね。3分の1というと、けっこう落ち込んでしまうかもしれません。やりたかったお仕事だとしたら、すごくいいことだと思います。

 私は専業主婦だったので、夫の収入を超えることを目標に掲げました。仮にこの先離婚しても、子どもを養えるように。このことは夫には言っていません(笑)。

 そこにたどりつくまで時間がかかりましたし、その間不安もありました。やっていたのは、計画を立てて、時々見直すこと。元の収入まで戻ろうと思いすぎないほうがいいと思います。今後お金に困ることがあれば、他の仕事を組み合わせるという選択肢もあります。

 やりたいことにチャレンジする一歩を踏み出したことがうらやましいし、そんな自分を褒めてあげてください。

――鈴木さんが独立したときは、どのくらいの期間赤字が続いていたんでしょうか。

 黒字転換をしたのは、3年目です。最初の2年はとにかくインプットの時間で、経費もかけたし、人脈づくりもしていました。都内には「独立系FP」が多いのですが、その人たちをつなぐことも率先していました。直接的な収入にはなりませんが、頼ってもらえることで自己肯定感が上がりモチベーションもアップしましたし、ご縁をつないでいただく機会も増え、一石二鳥でした。

 青色申告をしていたため、赤字を繰り越してなんとか乗り切り、5年目には法人化できたので、自分なりに頑張ったなと思っています。

次のページ ネットにはびこる「誇張」に注意