赤星は「150キロの球と160キロは明らかに違う。161キロは速かったよ。ファウルするのが精一杯だった」と脱帽。鳥谷は「150キロも160キロも変わらないです」とクールな反応ながら、「赤星さんが161だったから、『来る』と思いました」と打席前に予感があったことを明かした。
一方、クルーンはNPB史上初の快挙に「ファンのためにも達成したい気持ちはあった。あの声援のお蔭だよ」と甲子園独特の大声援に感謝の言葉を贈った。
さらに巨人時代の2008年7月1日のソフトバンク戦では、延長10回、先頭の松田宣浩への3球目に自身の最速記録を更新する162キロをマーク。空振り三振に倒れた松田は「ビデオで見たけど、ボールでしたね。めちゃめちゃめちゃめちゃめちゃめちゃ速かった」と同じフレーズを何度も繰り返した。
クルーンの記録は、2016年に日本ハム時代の大谷翔平が6月5日の巨人戦で163キロをマークし、塗り替えられたが(大谷は同年のクライマックスシリーズ・ソフトバンク戦でも史上最速165キロを記録)、“NPBで初めて160キロ台を実現した速球王”の名は、今でも多くのファンが記憶している。
(文:久保田龍雄)
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