
維新は元々、目的を達成するためなら議員の職を投げ出してもいいという捨て身の集団でした。母体となる大阪維新の会は、大阪市の財政を立て直すため、70歳以上の市民が市営地下鉄やバスに無料で乗れる「敬老パス」を有料化しました。当時は大バッシングを受けましたが、これこそTHE維新スピリットだと思うんです。
次は国政で社会保障制度改革を進めることで、維新再生の狼煙(のろし)をあげたい。そのためには僕が先兵となって今回の厳しい参院選を勝ち抜いて、党の士気を上げなければいけません。そして再び維新の中枢に入って、立て直しに尽力したいと思います。もし負けたら? それはもう切腹ですね(笑)。

――夢は総理大臣でした。あきらめていないのでしょうか。
はい。自分が日本のためだと信じる道を進むためには、頂点を目指すべきだと思っているので。ただ、以前は「49歳までに総理になる」って大見得を切っていたんですけど、衆院選に落ちて今41歳なので、55歳までに下方修正します(笑)。
総理になるためには、戦略の練り直しが必要ですね。現時点では、政権交代が起きても維新が主役になれるビジョンは見えません。とはいえ、改革政党である以上、自公と連立を組んで、大臣の椅子を1個もらって……っていう姿は個人的には違うと思います。参院選で結果を出したら、次は衆院選で野党第1党になったうえで、政権交代を目指すのが維新にふさわしいあり方なんじゃないかな。
(聞き手・構成/AERA編集部・大谷百合絵)
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