インタビューに応じる音喜多駿氏(撮影:大野洋介)
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 昨年の衆院選で、当時日本維新の会の政調会長だったにもかかわらず落選した音喜多駿氏(41)が、リベンジを果たすべく7月の参院選に挑む。衆院選は参院からの鞍替え出馬だったこともあり、“出戻り”ではないかと批判が渦巻く中、「筋は通っている」と東京選挙区からの立候補を決めた音喜多氏。維新の支持率が低迷する今、厳しい選挙戦をどうやって勝つつもりなのか。本人への直撃インタビューをお届けする。

【写真】漂う初々しさ…?都民ファ時代の音喜多氏

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――参院選出馬を決めたきっかけはなんですか。

 昨年の衆院選で落選してからは、生活費を稼ぐためにシンクタンクで働きながら、草の根で政治活動を続けてきました。「社会保険料引き下げを実現する会」という団体を立ち上げて、勉強会を開いたり、街頭でチラシを配ったり。

 知り合いの政治家に政策提言もしてきましたが、外野の立場だと情報が入ってこないし、国会の委員会での質問や議員立法の提出もできない。衆院で自民・公明過半数割れという最大のチャンスに、なかなか物事を進められないフラストレーションがありました。

 でも参院選への出馬は悩みましたね。維新内部から、「参院から衆院に鞍替え出馬して落選したのに、議席を取り戻しにくるのか」「今の厳しい党勢は前執行部の音喜多に責任がある。ノコノコ戻ってくるのか」というご意見があったことは事実ですし。

 私も当時、「主戦場は衆院だ」「総理を目指す」なんて調子のいいことを言っていたわけで、批判されるのは当然です。ただ、支持率が低迷している今の維新から立候補するのは火中の栗を拾うようなもので、この状況なら私の出馬には筋が通るんじゃないか。そう思い、5月に決断しました。

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