
セ・リーグの優勝争いは混戦模様。阪神、DeNA、巨人、広島の4球団が競り合っているが、4連勝で2位に浮上し、いい形で6月3日からの交流戦に突入するのがDeNAだ。
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スポーツ紙デスクがこう語る。
「昨年日本一に輝いたDeNAは3人の助っ人が先発の大黒柱になっている。打線が強力ですし、最も爆発力のある球団だと思います」
DeNAの生命線は強力な先発陣だ。エースの東克樹と共に、トレバー・バウアー、アンソニー・ケイ、アンドレ・ジャクソンと高性能の助っ人3投手がそろう。チーム防御率は2.32で阪神に次ぐリーグ2位だが、先発投手の防御率2.17はリーグトップだ。
2年ぶりにDeNAに復帰したサイ・ヤング賞右腕のバウアーは、コンディションが万全でなく痛打を浴びる登板もあったが、中4日で登板するなどタフネスぶりは健在。多彩な変化球を織り交ぜた投球術で打者を翻弄し、66奪三振はリーグ最多だ。直球の出力が上がればさらに安定感が増すだろう。
最速157キロ左腕のケイは日本球界で素質を開花させた。来日前はリリーバーとしての登板が多かったが、DeNAで先発を任され、力強い直球を武器に相手打者をねじ伏せている。移籍1年目の昨年は審判の判定や味方の守備にいら立って投球のリズムを崩すケースが見られたが、感情をコントロールできるようになり安定感が増した。今季は8試合登板で4勝をあげ、リーグトップの防御率1.15をマークしている。
ケイと同じく来日2年目のジャクソンも、先発陣に不可欠な存在だ。ゲームメーク能力が非常に高く、チェンジアップ、ナックルカーブ、カットボールの質が高い。東と並ぶチームトップタイの5勝をマーク。防御率1.27はリーグ3位だ。
他球団のスコアラーは「東、バウアー、ケイ、ジャクソンが先発登板する試合は得点をなかなか取れないので我慢の戦いになる。4人の凄味は状態が悪い時でも試合中に修正できることです。技術の引き出しが多いので、色々な配球で組み立てられる。対策が難しいですよ」と警戒を強める。