
「拙攻を繰り返していては優勝は無理」
ただ、エース級の4人の投手をそろえるDeNAが、圧倒的な強さで白星を重ねているかというとそうではない。DeNAを取材するライターはこう分析する。
「先発は強力ですが、救援陣の安定感で阪神、広島、巨人に見劣りする。打線も爆発する時は大量得点を取りますが、ローゲームの1点が欲しい場面で拙攻が目立つ。ああいう試合を繰り返していては優勝に届きません。安打を打たなくても得点を取る術はありますし、ベンチワークを含めて改善の余地があります」
5月25日の広島戦から28日の阪神戦にかけて、DeNAは3試合連続完封負けを喫したが、手も足も出なかったわけではない。得点圏に何度も走者を進めながら、もう一本が出ない場面が目立った。28日の阪神戦は11安打を放ちながら、13残塁の大拙攻で無得点。先発で6回1失点と力投したケイを援護できなかった。
強力投手陣は今年まで?
そして、この強力投手陣が来年も実現するかは不透明だ。
「バウアーはメジャーでのプレーを熱望しており、23年にDeNAに入団した時も1年限りで退団している。来季残留するかはわかりません。ケイはメジャー球団からオファーが来れば移籍の公算が高い。ジャクソンは国内の他球団から熱視線を送られています。DeNAは全力で慰留することになるでしょうが、豊富な資金力を持つ球団が獲得に乗り出した場合は、流出の危機を迎えることになる」(スポーツ紙デスク)
メジャーリーガーの代理人もこう話す。
「ケイは日本の調整法が合って潜在能力が引き出され、格段にレベルアップしている。米国の複数球団がケイをチェックしています。メジャーに復帰する可能性が十分にあると思います」