左CBには、ベテランの福森晃斗(横浜FC)を選びたい。1992年12月16日生まれの32歳。「悪魔」とも「天使」とも称される一級品の左足を持つ男で、2年ぶりのJ1舞台となっている今季も、左サイドで新保海鈴との良好な関係性を築きながら精度抜群のアーリークロスから幾度となくチャンスを創出している。スピードと強度不足を指摘する声は認めるが、それを補って余りある左足キックは大きな武器となり、FKのキッカーとしても期待できる。是非一度、日本代表のユニフォームを着用した福森を見てみたい。

 3-4-2-1システムで、ボランチは2人。1人目は今季のJリーグのサプライズ選手として名前が挙がるMF坂光希(柏レイソル)に期待したい。2001年4月15日生まれの24歳。大卒2年目の今季、リカルド・ロドリゲス新監督のポゼッションサッカーの中で自身の“ボールを受けて運ぶ”能力を存分に発揮。身長185cmというサイズも魅力で今後の成長が楽しみな注目株となっている。その足がかりとして、まずはE-1選手権で自身の実力をアピールしてもらいたい。

 もう一人のボランチとして、森田晃樹(東京ヴェルディ)を推したい。2000年8月8日生まれの24歳。“ヴェルディ仕込み”の優れたボールテクニックを持ち、リズミカルなドリブルとパスで和製イニエスタと言っていい男だ。平均ボール支配率40%台中盤という東京Vよりも、アジア相手に試合の主導権を握った中でパスでリズムを作る必要がある日本代表の方が、森田の能力が最大限に発揮されるのではないか。E-1選手権で森田が司令塔として働く姿を見たい。

 ウイングバックの右は、濃野公人(鹿島アントラーズ)に任せる。2002年3月26日生まれの23歳。大卒1年目だった昨季、いきなり右サイドバックとして定位置を掴むと、豊富な運動力と優れた攻撃性能、驚きの決定力でリーグ戦31試合に出場して9得点をマークした。年齢的にもまだまだ伸びしろを多く残しており、E-1選手権での経験が大いにプラスになるはずだ。

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