──以前は独立リーグ(四国アイランドリーグPlus)の香川オリーブガイナーズで球団代表を務めていたそうですが、当時と今の違いは?
もう規模が全然違います。独立リーグよりも抱えている選手が2倍、監督、コーチの数は3倍。スタッフも倍で、経費は5倍から10倍になるので、難しいところは経営面ですね。まだまだスポンサーも全然集まっていないので、しっかり集めていかないといけないと思いますし、認知度もまだまだ足りていないので、集客も苦戦しているという認識ではあります。そういったところも改善してやっていかないといけないなと思っています。
──創設1年目のシーズンを終えての収穫や手ごたえはいかがですか?
まず育成、再生という面では早川と西濱を12球団に送り出したことですね。チームの面で言うと、フェニックス・リーグ(秋季教育リーグ)も入れると140試合近く戦ってある程度、経験を得た選手が半分残りました。選手を半分入れ替えたことですごくいろんなご意見をいただきましたけど、経験上それはチームにとってプラスなこと。上(NPBの12球団)を目指すという考え方の選手が半分(新しく)入ってきたことで、既存の選手ももっとやらないといけないという雰囲気が出てきて、もともと練習していた選手がさらに練習するようになりました。チーム内に新しい競争が生まれて、いい感じでチームが回っているというふうに思っています。
もう1つ、運営面の収穫としては開幕戦(の観衆)が約1600人だったんですけど、最終戦は約2300人だったんですよ。今まで(独立リーグで)運営してきた経験の中で、開幕戦より最終戦のほうが入ったことって一度もなかったので、少しずつ認知度も上がって、球場に来たらちょっと楽しい雰囲気があるんだなって思っていただけるようになったのかなとは思っています。まだまだ力不足の面もありますけれども、ベースになるいつも来てくれるお客さんの数が今シーズンは少しずつ増えている気がします。
──プロ野球も今や「推し活」の対象になっている印象があります。
そうですね。ウチは選手がどんどん入れ替わるので、まさに「推し活」として未来のスターを応援してくださいというお話をさせていただいています。早川と西濱はもう既に(NPBに)出ていますから、彼らが活躍することでまた夢は一つ広がりますし、選手が入れ替わる分、チーム自体を推してほしいのもありますね。そういうのを「箱推し」と言うみたいなんですけど、そういうふうに応援していただいているお客様も少しずつ増えているので、ありがたいなと思っています。