巨人打線を引っ張る岡本和真(日刊スポーツ)
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 開幕してまだ2週間足らずだが、巨人が戦略構想の見直しを迫られている。

【写真】巨人の主軸にと期待されているのはこの選手

 4月15日に坂本勇人、トレイ・キャベッジを登録抹消した。坂本は11試合出場で打率.129、0本塁打、2打点と打撃不振が続いていたため、いたし方ない。大きな痛手はキャベッジの戦線離脱だ。新加入の助っ人は開幕から2試合連続アーチを放つなど打線の中核を担い、13試合で打率.309、3本塁打、8打点をマークしていた。だが、12日の広島戦で8回の走塁の際に一塁手と交錯し左手親指を負傷し、13日は欠場していた。

 15日のDeNA戦(横浜)では、一塁で固定していた岡本和真を三塁、本職が捕手の大城卓三を一塁で今季初めてスタメン起用した。ディフェンス面は弱くなるが、得点力を上げるためにはこの布陣が現在の最適解になるだろう。この日の試合は打撃好調の甲斐拓也のタイムリーであげた1点を守って1-0で逃げ切り、連敗を3でストップ。翌16日は岡本が2本塁打などで4打点をあげ、5-0で快勝した。

 17日終了時点で巨人は11本塁打を放っているが、そのうち岡本がリーグトップの5本、離脱したキャベッジが3本だった。岡本は14打点もリーグトップ。チーム2位はキャベッジの8打点だった。巨人では丸佳浩が右大腿二頭筋の損傷で長期離脱している。キャベッジが離脱したあと、打線の岡本頼みが進むのは間違いない。

主力の故障時に出てきてほしい若手成長株

 民放テレビ関係者はこう分析する。

「丸やキャベッジが外れ、ヘルナンデスの状態も良いとは言えないので、4番の岡本和真が抑えられると苦しくなる。こういった苦しい状況で若手成長株の2人が出てきてほしいんですが…」

 若手成長株の2人――。秋広優人と浅野翔吾だ。共に近未来の巨人を背負う逸材として期待が大きいが、殻を破れない。2人とも開幕からファーム暮らしを続けている。

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