
先週に多く読まれた記事の「見逃し配信」です。ぜひ御覧ください(この記事は「AERA DIGITAL」で2025年4月11日に配信した内容の再配信です。肩書や情報などは当時のまま)。
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上田彩瑛さんは2019年に大阪の四天王寺高校から東京大学理科三類に入学した。
在学中、ミス東大グランプリに選ばれ、それを機に、バラエティー番組への出演など芸能活動を行っていた。一方で医学の勉強に励み、病院実習など医療の現場で多くを学び、患者さんと触れあうこともできた。今年、医師国家試験に合格し、東京大学医学部を卒業。4月から初期研修がスタートした。
上田さんは大学受験、東大医学部時代を振り返り、『数学を武器にしてみよう! 東大理三・ミス東大が教える、誰でもできる勉強法』(PHP研究所)を刊行した。数学の勉強法など、この本には上田さんの思いが詰め込まれている。
上田さんが東大を卒業する直前に、話を伺った。
――上田さんは幼少のころから数学に魅了され、「数学を武器に」最難関の東大理三に合格します。いちばん最初に数学、算数に興味を抱いたのはいつごろでしょうか。
小学校に入るくらいに『数の悪魔』(晶文社)を読んだのがきっかけで、算数に興味を持ちました。また小学校2年生のとき、算数の九九の授業で「法則で気づいたことをなんでも発表しよう」という授業があり、倍数がきれいに並んでいることに感動してそれを全部発表したら、先生は「そうだね、いいねえ」とすべてを採用してくれました。それがとてもうれしかったのを覚えています。算数が好きになったきっかけかもしれません。
――中学受験では算数の勉強にどう取り組みましたか。
中学受験の算数は特殊なものが多くあります。小学校で学ぶ算数とは別ものと考えていいかもしれません。中学受験塾に通っていたとき、塾の方針で灘中の問題を多く解いた時期がありました。灘の、特に算数の問題はかなり難しく、灘以外の学校を目指す人にとって灘の問題で演習をするのはオーバーワークであり、そこまでの能力は必要でなかった、と振り返って思います。ただ、小学校6年のはじめに、灘の問題をいくつか解けたことがあり、そのときは純粋にうれしかったですね。