Bさん:でも、今も「キモイ」と思っても面と向かって「キモイ」とは言えないじゃないですか。私も最近は「向こうのテーブルは女子がいないから自分が移って華になろう」と気を使ったりするようになって(苦笑)。どう生きていけばいいのかな、というのは常に悩んでいます。

(一同うなずく)

Dさん:女子校が嫌だったわけじゃないけど、男性がいる社会での処世術をもっと早く学べていたら人生どうだったのかな? と思うことはあります。社会に出れば、どうしても男性と接触せざるを得ないわけで。共学出身の子と話していると「そんな視点はなかった!」と驚くことが結構あります。

娘は女子校に入れたい

Cさん:そうですね。ただ、私は自分が女子校でよかったなと思うし、女子校は減少傾向にはあるけれど、これからも選択肢としてあっていいと思います。性別も成績も家庭環境も同じような人が集まっているから、安心感があるんですよ。勉強にも集中しやすいと思います。

Bさん:私も将来もし、娘ができたら、女子校に入れたいですね。社会に出るまで自分が男子に劣っていると感じたことがなかったんですが、そういう価値観を小さい頃に形成できたことはすごくよかったと思うから。

Aさん:私は通っていた頃に、「女性として身につけるべきことを女子だけの環境で学ぶべき」という学校側の想いを耳にしたことがあります。「女性として身につけるべきこと」って何なのか? 世の中は変わっていくし、改めて考えるとよくわからない(笑)。でも、女子校で過ごした6年間が私の人格形成にポジティブな影響を与えたことは確かですね。

●集まった女子校出身者●

Aさん(29)
東京都在住。頌栄女子学院中・高出身。出版業界で働く

Bさん(24)
東京都在住の会社員。日本女子大学出身。同大附属の幼稚園・小学校・中学・高校に通った

Cさん(39)
千葉県出身・東京都在住。雙葉中学・高校出身。オーガニック系雑貨を扱う会社を経営

Dさん(26)
東京都在住。昭和女子大学附属昭和中学・高校出身。ベンチャー企業で採用・広報を担当

(構成/ライター・大塚玲子)

AERA 2025年4月7日号

[AERA最新号はこちら]