
男女別学から共学に切り替える学校が増える流れの中、別学の良さとは何かを考える。社会に出て働く4人の女子校育ちが集まり、自分たちがいた環境を振り返る座談会を開いた。AERA 2025年4月7日号より。
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女子高に通ったことは、その後のキャリア選択にどんな影響を与えるのか。4人の“女子校育ち”に語り合ってもらった。
Aさん:女子校というとお上品なイメージがあるかもしれませんが、男子の目がない分、皆のびのびしていました。雨の日には教室で濡れた靴下を干したりして(笑)。
Bさん:体育祭の騎馬戦でも文化祭でも、男子に頼らず女子だけでやってきたせいか、私は「自分にはできない」と思ったことがなくて。「挑戦すれば何でもできる」というマインドが培われたのは、女子校だったからかなと思います。
Cさん:Bさんは幼稚園からの「スーパー内部」ですね。小学校から入るのは普通の「内部」。中学からだと「外部」です(笑)。それでも、今の自分に大きな影響を与えてくれた環境でした。裕福な家庭が多く、進路やキャリアをちゃんと考えている人が多かったことも大きい。私は30歳のときに起業して法人を経営していますが、アッパークラスな志向が育まれたのは女子校時代でした。
Bさん:女子校育ちの人って「自己肯定感高め」かも? 会社の同期の女の人たちは「それはムリ」とか「そんな向上心ないよ」みたいな発言が多いけど、同窓生とは「もっと上に行きたいよね」「自分たちはもっとできるよね」といったプラスの会話をすることが多いので。
Dさん:私が通った女子校には、進学して頭脳で戦っていきたい子もいれば、付属の女子大にそのまま進んで早く家庭に入る子もいるし、音大に入った私のように「我が道を行くタイプ」もいたりして。