
家の中をちょっと動くだけでモノにぶつかり、掃除機をかけるのもモノをどかしながら。こんな生活に嫌気がさしてきます。
「片づけの本を読んで頑張ったこともありました。でも、不要な洋服を手放すことができても、小物とか思い入れのあるモノをどうしたらいいのかわからなくて……。結局、片づけられませんでした」
ある日、加奈子さんはSNSで家庭力アッププロジェクト®のことを知りました。詳しく話を聞いてみると、「45日間で片づけが終わる」という内容に興味を持ちます。
「『これならできるかも!』という自分の直感を信じて、思い切って参加しました」
これまで何度も挑戦した片づけでしたが、今回はとても楽しくできました。それは、プログラムの中で出される課題をクリアしていくと「今日はこれだけ片づけた」という成果を実感できたからです。
加奈子さんが家の中のモノの“いる・いらない”を選別していると、夫も自分の洋服や書類を片づけ始めました。今まで「片づけてね」と声をかけても何もしなかったので、加奈子さんは驚きました。
加奈子さんの行動が、家族にも影響し始めます。
「子どもも絶対に自分のおもちゃを手放さなかったのに、『一緒に片づけようか』と声をかけると、一緒にやってくれるようになりました!」
リビングには子どもが小さい頃に使っていたベビーベッドがずっとあり、その上におもちゃや荷物を置いていました。モノを減らして残しておくモノの定位置を決め、ベビーベッドを処分すると家の中がスッキリ。
「すごく動きやすくなって、積極的に家事をやりたくなったんです。掃除機をかける時間は半分以下になって、かける頻度も上がりました」
さらに、散らかっているときは食事の準備が面倒で冷凍食品に頼ることも多かったのに、今では「手の込んだ料理を作りたい」という気持ちになっています。大嫌いだった食器洗いも苦ではなくなりました。
加奈子さんは、自分が変わり始めていることに気づきました。モノが減るということは、管理するために使っていた自分のパワーも削減できるということ。頭の中がスッキリして、その分のパワーをほかのことに使えるようになります。