本当に「全ては担任であるあなたの責任だ」と言うのかどうか。

 教師であることを誠実に悩み、これから先のことを僕に相談してくる奮闘中さんが、「教師失格」だとは僕には決して思えませんが、ぜひ、周りの信頼できる教師仲間に確認してみるのがいいと思います。

 突然、劇団を辞めるという俳優を前に、心折れながら、それでも、40年も劇団を続けられたのは、成長していく俳優がいたからです。辞めた俳優もいたけれど、(何人かは今でも僕は頭の中で「どうして辞めたんだ」と問いかけ続けています)、同時に成長して、多くの人に知られて、立派な仕事をしている俳優が生まれたからです。

「こんな状況で、続けてしまってもよろしいのでしょうか」と奮闘中さんは書きますが、トラブルを誠実に受け止め、なんとかしようと苦悩し、努力している奮闘中さんのような人こそ、教師を続けて欲しいと思います。

 ゆっくり休む時間がないことが一番の問題ですよね。忙しすぎることが、心の柔軟性を奪い、回復力を弱めてしまいます。それが日本の教師の一番の問題で、文部科学省レベルの決断で、職場環境を変えることが急務です。

 奮闘中さん。どうか、思い詰めず、なんとか休みを取りながら、よく寝て、美味しいものを食べて、元気に子供達と接する日々がまた来ることを願います。