
幼いときからの「刷り込み」
「男はこうあるべき」「女はこうすべき」といった価値観が、幼いときから刷り込まれていると指摘するコメントは、ほかにも多く見られました。
「成長段階で、男女の別を規範として内面化しすぎていると思う。子どもが女の子だと、お祝いの品の多くがぬいぐるみやおままごとセットなのに対して、男の子だと乗り物系や知育玩具など、大人のふるまいによる影響は0歳から始まっていると思う」
そうコメントを寄せた40代の自営業の女性は、自身の子どもの様子を、このように振り返ります。
「娘はピンクを着たがることはなく、黒などを選ぶ子だったが、『何色が好き?』と聞かれると『ピンク』と答えていた。これは、物心つく前から、ピンクを着ていると、周りが『女の子はピンクが似合う』と盛り上がるのを経験しているからこそだと感じた。
まだ年端がいかない子のうちから、足を広げていると『あら、女の子が』と言われ、男の子が暴れていても『元気ね』と声をかけられることが多い。
物心がついたころにはすでに男女に与えられている規範意識は大きく違うし、日ごろ、とても優しいお友達でも、4歳くらいになると、ふとした瞬間『女のくせに』という言葉をどこからともなく学んで言うようになる。
職業柄、女性の少ない仕事をしており、そこに至るまでに『女性が勉強するなんて嫌な時代になったもんだ』と声をかけられたりしたこともあるが、そこまで露骨なことは減ったとしても、0歳から始まる男女の体験の違いは根深く存在していると感じる」
(AERA dot.編集部)