2014年のドラフト2位でヤクルト入りした風張蓮(写真提供・東京ヤクルトスワローズ)
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 1965年に戦力均衡化を目的にスタートしたプロ野球ドラフト会議。その後様々なルール変更があったが、2008年からは1位指名のみが抽選で、2位以降は成績下位球団から指名する“ウェーバー順”と、成績上位球団から指名する“逆ウェーバー順”での指名を交互に繰り返す方式となっている。

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 そうなると毎年1位選手並みに注目度が高いのが2位の最初で指名を受ける選手だ。昨年も“大学生ビッグ5”の1人として1位指名が有力視されていた渡部聖弥(大阪商業大)が指名を受けている。得点力不足が大きな課題となっていた西武にとってはある意味会心の指名だったと言っても良いだろう。

 では果たして2位の最初、つまり全体13番目の指名を生かすことができているのだろうか。また傾向としてはどんなものが見えてくるのかについて検証してみたいと思う。2008年から2023年までのドラフトで指名された選手と、その昨年までの通算成績をまとめてみると以下のようになった。

2008年:藤江均(東邦ガス→横浜)
166試合12勝14敗1セーブ45ホールド 防御率4.17

2009年:比嘉幹貴(日立製作所→オリックス
418試合26勝11敗3セーブ93ホールド 防御率2.65

2010年:加賀美希昇(法政大→横浜)
24試合5勝10敗0セーブ0ホールド 防御率4.32

2011年:中後悠平(近畿大→ロッテ
49試合2勝2敗0セーブ7ホールド 防御率5.09

2012年:三嶋一輝(法政大→DeNA)
367試合37勝34敗42セーブ56ホールド 防御率4.40

2013年:浦野博司(セガサミー→日本ハム
101試合18勝13敗7セーブ16ホールド 防御率3.87

2014年:風張蓮(東農大北海道オホーツク→ヤクルト
93試合2勝4敗0セーブ5ホールド 防御率5.91

2015年:吉持亮汰(大阪商業大→楽天
21試合5安打0本塁打1打点1盗塁 打率.161

2016年:黒木優太(立正大→オリックス)
135試合10勝11敗3セーブ47ホールド 防御率4.37

2017年:藤岡裕大(トヨタ自動車→ロッテ)
678試合549安打20本塁打185打点42盗塁 打率.247

2018年:太田光(大阪商業大→楽天)
498試合210安打15本塁打100打点6盗塁 打率.207

2019年:吉田大喜(日本体育大→ヤクルト)
32試合3勝9敗0セーブ0ホールド 防御率5.24

2020年:元謙太(中京→オリックス)
10試合3安打0本塁打1打点0盗塁 打率.188

2021年:徳山壮磨(早稲田大→DeNA)
29試合1勝1敗0セーブ8ホールド 防御率2.45

2022年:金村尚真(富士大→日本ハム)
33試合9勝7敗0セーブ6ホールド 防御率2.29

2023年:津田啓史(三菱重工East→中日
一軍出場なし

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