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岡田時代に出ていた不満の声
岡田前監督が名将だっただけに、新監督への注文も厳しくなりがちだ。岡田氏は阪神の監督を2度務めたが、1度目(04~08年)はリーグ優勝を1度達成、2度目(23、24年)は就任初年にリーグ優勝し、日本一にもなった。球団史上初のリーグ連覇を目指した昨年は2位とあと一歩及ばなかったが、シーズン終盤に巨人を猛追した。
大阪のテレビ関係者は「昨年、佐藤輝明、大山悠輔、森下翔太とクリーンアップを担う3人が打撃不振に陥った際にファーム降格を決断し、リードオフマンの近本光司を4番に据えた時期がありました。他の監督だったらあの状況からチームを立て直せず、早々と優勝争いから脱落していたでしょう。岡田監督だから最後の最後まで優勝争いに食い込めた」と手腕を高く評価する。
ただ、その岡田前監督でも、昨年は選手とのコミュニケーション面で気になる兆候が出ていた。阪神OBが語る。
「岡田さんと選手の関係が悪かったわけではありません。でも、メディアに向けて手厳しい言葉を発信した時にある選手が、『直接言ってほしいです。新聞を通じて知るのはあまりいい気がしない』と漏らしていました。『監督と1対1で話したことがほとんどない。最初は新聞やネット記事で自分の評価を気にしていたが、パフォーマンスに良い影響をもたらさないと思って見るのをやめました』と言うんです。23年は圧倒的な強さでリーグ優勝したのでこういった声が出なかったですが、昨年のように勝てない時期があると、不満も出てきていた」
岡田前監督のやり方が悪いわけではないだろう。ただ、67歳の岡田前監督に対して藤川監督は44歳。監督として一線を引く部分はあっても、藤川監督は物腰が柔らかく年齢も大きく離れていないことから、選手が意思疎通を図りやすいところもあるはずだ。監督が変わったことで、選手とのコミュニケーションの取り方が大きく変わる可能性がある。