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 仕事帰り、用事もないのにコンビニに寄り、目を引く食べ物をつい購入。明らかに食べ過ぎの現代人にとっては、むしろ空腹の方が贅沢な経験かも? “つらくない断食”を実践する医師に、話を聞いた。AERA 2025年2月17日号より。

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 東日本在住の50代夫婦はコロナ禍から始まったテレワークで「1日1食」がすっかり定着した。日中はニンジンジュースや黒糖入り生姜紅茶で過ごし、夕食ではビール、日本酒、ワインをお供に好きなものを好きなだけ食べる。1日1食とはいえ、空腹時にはチョコレートやナッツをつまんだりとフレキシブルに対応している。

 食べること飲むことが大好き。1日1食がいいのは、夕食をよりおいしく感じられること。以前はカロリーを気にし、炭水化物や揚げ物、甘味は避けていたが、今は何の制限もしていない。それでも夫婦ともに体脂肪率は50代の平均値を下回っている。体調はすこぶる良く、妻は「肌がピカピカしている」とよく褒められるという。

 この夫婦が「1日1食」の手本としたのが、イシハラクリニック・石原結實院長の食生活だ。断食やファスティングという言葉がメジャーになる前から、ニンジンジュースや黒糖入り生姜紅茶を飲みながら行う“つらくない断食”を提唱し、書籍も多数出版している。1985年には伊豆に温泉付きの断食施設「ヒポクラティック・サナトリウム」を開設。石原院長自身も40年近く「週1日断食、週6日1日1食」を実践する。その内容を紹介すると……。

【月曜日】

朝昼夕でニンジンジュース(リンゴ入り)計6杯、黒糖入り生姜紅茶計2~3杯

【火曜日から日曜日】

朝:ニンジンジュース2杯

昼:黒糖入り生姜紅茶1~2杯

夜:好きなものを好きなだけ。アルコールも無制限

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夕食は制限なく食べる