松本人志
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 元SMAPの中居正広氏の女性スキャンダルの余波を受けた形になっているのが、ダウンタウンの松本人志だ。

【写真】中居問題への発言で評価を下げた元フジテレビアナウンサー

 中居氏は2023年6月に、自宅マンションに招いた女性に対して意に沿わない性的行為をしたことが昨年12月に週刊文春で報じられた。中居氏は事実を認め、芸能界を引退した。

 その1年前、23年12月にやはり週刊文春に女性スキャンダルを報じられたのが松本だ。女性に性的行為を強要したという内容で、松本は全面的に否定し、週刊文春を相手に民事訴訟を起こした。その一方で、出演していた番組はすべて降板することになった。

 その番組の中に、23年4月から松本と中居氏がMCとして出演していたフジテレビのトークバラエティー番組「まつもtoなかい」がある。

「松本氏と中居氏という芸能界を代表する大物同士の共演で、数字がとれると期待していた」(フジテレビ社員)

 だが、この番組が始まって間もない6月に、中居氏と女性とのトラブルが発生していた。中居氏と女性をつないだのが、フジテレビの「編成幹部A氏」だと報じられている。

 フジテレビのこれまでの説明では、このトラブルを6月中に会社として把握していたが、中居氏が出演する「まつもtoなかい」は継続させていた。

 今年1月27日、フジテレビが10時間を超える「やり直し」記者会見を行ったとき、「中居氏の問題を把握した後、なぜ番組を継続させたのか」と質問が出た。これに対し港浩一社長は、

「(番組を)やめるという『刺激』が、(女性に)どういう影響を与えるのか判断が難しかった」

 などと答えている。だが、23年12月に松本の女性問題が浮上し、24年1月に松本が番組を降板することになった後も、番組を打ち切りにせず、番組名を「だれかtoなかい」に変更してまで継続させている。このことの「刺激」は考えなかったのだろうか。

「フジテレビは問題を起こした中居氏を守って、被害女性を切り捨てたとみられてもおかしくない。やり直し記者会見の前にあった社員説明会でも『松本氏の降板は番組を打ち切るチャンスだったのでは』と厳しい意見が出された」(前出のフジテレビ社員)

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訴訟取り下げで「春から復帰できるという読み」