双子のお笑いコンビ「ダイタク」

警視庁がタレントを事情聴取

 吉本興業では別の問題も起きている。2月5日、ホームページに「所属タレントの活動自粛について」と題して、

〈弊社所属の一部タレントにつきまして、コンプライアンス違反の疑いがあることが判明したため、現在、外部弁護士等を交え、事実関係を調査中でございます〉

 というコメントを公表した。

 問題になっているタレントはお笑いコンビ「ダイタク」の吉本大と、「9番街レトロ」のなかむら★しゅんの2人。オンラインカジノで違法賭博をしていた疑いで、警視庁が2人に任意の事情聴取をしたと報じられた。

 吉本興業の幹部はこう話す。

「この2人はすでにオンラインカジノでの賭博を警察に認めたと聞いている。このことによって、吉本興業のコンプライアンスがまた厳しく問われることになる。松本氏の復帰はさらに遠のくでしょうね」

「業界の体質に斬りこむべき」

 コンプライアンス問題に詳しい元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士は言う。

「中居氏の問題はフジテレビのコンプライアンス意識をそのまま反映している。当然、問題があった時点で社内のコンプライアンス担当に報告すべき事案なのに、していない。一連のフジテレビの会見などを見ていると、あの企業体質じゃ、コンプライアンス担当にあげたところで、どうだったのかという疑問もあります。松本氏の問題も、コンプライアンス意識が欠けたために起こった問題。よく芸能プロダクションで『コンプライアンス教育』と聞きますが、こういう問題が次々と起こるのは、業界全体の体質。そこに斬りこまないと、このような悲劇はまた起こりうる。中居氏の問題があって世の中の目がさらに厳しい中、松本氏がテレビに復帰するのは厳しいでしょう」

(AERA dot.編集部・今西憲之)

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