次世代の正捕手として期待がかかる阪神・中川勇斗(写真提供・阪神タイガース)
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 まもなくキャンプインするプロ野球。シーズンの行方に大きく影響を与えるのが若手選手の成長である。そんなチームの将来を担う若手選手が充実しているのはどの球団なのか。その充実度をランキング形式で紹介したいと思う。若手選手の対象としては2025年の満年齢が24歳以下とし、一覧の()の選手は育成選手となっている。また、今年のルーキーについては対象として考えず、あくまで昨年の成績で評価した。今回はセ・リーグの6球団についてだ。

【写真】一時はレギュラーをつかみかけたが…今年はより苦しい立場となりそうな選手がこちら

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■1位:阪神(前年3位)

一軍主力投手:
一軍主力野手:前川右京
一軍戦力投手:富田蓮、及川雅貴
一軍戦力野手:
二軍主力投手:茨木秀俊、西純矢、門別啓人、津田淳哉、石黒佑弥
二軍主力野手:高寺望夢、井上広大、山田脩也、井坪陽生、戸井零士、中川勇斗

 一軍の主力、戦力はそこまで多くないものの、二軍で主力になっている若手が圧倒的に多いことから1位とした。投手では昨シーズン富田が中継ぎで活躍。及川も先発でまずまずの投球を見せて成長を見せた。西純矢、門別が少し足踏みした印象はあるが、茨木が高卒2年目ながら大きく成績を伸ばし、ルーキーの津田、石黒も1年目にしては期待感を持たせる投球を見せている。野手では前川が一気に主力へと成長。井上も一軍で初ホームランを放つなど大砲候補が2人成長を見せたことが大きい。山田、井坪、戸井、中川といった高卒の選手が早くから二軍で結果を残しているのも明るい材料である。今年はここからどこまで一軍の戦力を増やせるかが重要になるだろう。

■2位:巨人(前年1位)

一軍主力投手:井上温大
一軍主力野手:門脇誠
一軍戦力投手:西舘勇陽、堀田賢慎
一軍戦力野手:浅野翔吾
二軍主力投手:
二軍主力野手:秋広優人、中山礼都、山瀬慎之助、(ティマ)

 前年は1位評価も、少し伸び悩んだ選手も目立ち2位へと後退した。それでも高く評価できるのが投手は井上、野手は浅野が大きな成長を見せたところだ。特に浅野は高卒2年目ながらシーズン終盤は外野の一角に定着しており、一気にレギュラー獲得が見えるところまで来ている。またルーキーの西舘も1年目から一軍で通用するところを見せた。一方で残念だったのが秋広の停滞だ。一昨年はレギュラーをつかんだかに見えたが、昨年は大きく成績を落として二軍暮らしが続いた。また中山、山瀬も同じポジションの選手を補強しているだけに、今年はより苦しい立場となりそうだ。

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3位、4位の球団は…