トップ下は、土居聖真(モンテディオ山形)に任せたい。1992年5月21日生まれ。中学時代からの鹿島アントラーズの生え抜きであり、2011年にトップ昇格。優れたテクニックと得点能力で“違い”を作れる選手であり、長く鹿島の背番号8を背負って活躍した。2022年以降、出番を減らした中で昨夏に故郷クラブの山形に電撃移籍を果たすと、チームの快進撃の立役者となった。敬意を拝したい。

 最後の1トップは非常に迷ったが、ここは期待も込めて杉本健勇(大宮アルディージャ)を選ぶことにした。1992年11月18日生まれ。セレッソ大阪育ちでU-15代表時代から将来を嘱望されてきた本格派ストライカーであり、J1で22得点を挙げた2017年と翌2018年に国際Aマッチは8試合出場で1得点を挙げている。その時期を境に長きにわたる低迷期が続いたが、自身初のJ3舞台となった昨季は大宮で圧倒的な存在感を示しながら10得点を挙げた。ゴールへの意欲と自信を取り戻し、J2に復帰した今季も期待大だ。レッドブル傘下となって生まれ変わったクラブとともに、自身もキャリアを再形成してもらいたい。

 世間の目はどうしても「海外組」や「若手」が行きがちだが、「国内組」「ベテラン」にも価値はある。ちなみにセカンドチームは、GK一森純(ガンバ大阪)、DF鈴木義宜(京都サンガ)、犬飼智也(柏レイソル)、福森晃斗(横浜FC)、鈴木雄斗(湘南ベルマーレ)、MF稲垣祥(名古屋グランパス)、大島僚太(川崎フロンターレ)、仲川輝人(FC東京)、脇坂泰斗(川崎フロンターレ)、FW山岸祐也(名古屋グランパス)とした。30歳を超えてもJリーグで輝き続ける“いぶし銀”たちの活躍を、2025年も期待したい。(文・三和直樹)
 

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