近年の日本サッカー界の大きな特徴の一つに海外組の増加と若年齢化がある。その是非はともかく、一方で「国内ひと筋」で長く奮闘を続けている好選手たちも多くいる。今回、彼らに奮闘ぶりにスポットライトを当てるためにも、現役選手の中で海外経験のない30代以上(今年中に30歳となる1995年以前生まれの選手)のベスト11を選出したい。
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GKで選ぶべきは、西川周作(浦和レッズ)だ。1986年6月18日生まれ。2005年のワールドユース(現U-20W杯)、2008年の北京五輪の守護神であり、大分トリニータ時代の20歳の時にA代表にも選出された日本歴代屈指のGKである。昨季も浦和の守護神として奮闘を続けて、まだまだトップレベルを維持。ピッチを切り裂いて味方へと届けられるパントキックは“お金が取れる”芸術品だ。国際Aマッチには通算31試合に出場している。
DFは4枚。CBの一人目は、佐々木翔(サンフレッチェ広島)を選ぶ。1989年10月2日生まれ。ヴァンフォーレ甲府でプロデビューした後、2015年に広島に移籍し、右膝前十字靭帯断裂の大怪我から復帰した2018年以降、優れた対人能力を武器に不動のレギュラーとして活躍している。2020年以降は主将としてチームを牽引しており、35歳となっても充実一途。2018年に日本代表デビューを飾り、国際Aマッチには通算15試合に出場している。
もう一人のCBには、森重真人(FC東京)を選びたい。1987年5月21日生まれ。大分トリニータ時代の2008年北京五輪に出場した後にA代表にも招集され、2010年からはFC東京の最終ラインで、高い身体能力を武器にあふれる闘志と優れたフィード力で最終ラインに君臨し続けている。37歳となった昨季もスピードの低下こそありながらも鋭い読みは健在。国際Aマッチは通算41試合に出場している。
左SBは、登里享平(セレッソ大阪)にする。1990年11月13日生まれ。高卒で川崎フロンターレに入団し、長くレギュラーとして働き、タイミングの良い攻撃参加と明るいムードメーカーとして数々のタイトル獲得にも貢献した。C大阪に移籍した昨季は故障離脱もあったが、リーグ戦19試合に出場。偽サイドバックにも適応するなどプレーの幅は広く、まだまだ国内トップクラスの実力者だ。