「これから獲得の可能性があるのは先発投手の戸郷翔征(巨人)、高橋宏斗中日)。彼らが先発する試合はスコアラーが球場へ来ている。他にも山下舜平大(オリックス)など好素材は多いが、未完成な部分が多いので見定めている段階だろう」(在京球団関係者)

「野手を獲得する可能性は現状では低い。村上、岡本和真(巨人)クラスの打力を持つ選手はマイナーにも多く、守備力にも高いわけではない。辰己涼介(楽天)はバランスが良いが小粒。ドジャースは大谷以外の野手もすごい選手ばかりで、NPBトップクラスでも太刀打ちできない」(MLBアジア地区担当スカウト)

 ドジャースは投手に絞って早くからマークしており、状況次第で獲得できる準備を整えているようだ。

「佐々木のように早期に渡米する投手が増える可能性は高い。ドジャースはそういった伸び代がありながら格安で獲得できる選手を狙いに行くだろう」(在米スポーツライター)

「ポスティング制度での移籍を認めるかは球団の判断。しかし佐々木の前例ができ、メジャー挑戦を望めば認めざるを得ない流れになりそうな感じがある。その場合、好きな球団を選べることでドジャース入団選手が増える可能性は大きい」(在京球団関係者)

 NPBではかつての巨人、近年ではソフトバンクFAの中心となり他球団の主力を獲得してきた。しかしドジャースをはじめとするMLB球団とは条件面などでスケールで勝てなくなってきた。

「ドジャースは勝つために手段を選ばない、ヤンキースに変わって『悪の帝国』になりつつある」(在米スポーツライター)

 米国内では冷ややかに捉えている人も多いようだが、日本国内のドジャース人気は高まり続けている。「勝利」と「収益」を追求する「ドジャースの戦法」が続く限り、日本人選手の数は増え続けるかもしれない。

▼▼▼AERA最新号はこちら▼▼▼