仕事が忙しくなったというのは、例えば転職先が夜勤で、生活サイクルとゴミ収集のタイミングが合わなくなったとか、部署異動で残業続きになってしまったとか。家に帰ったら倒れ込んでしまい何もできなくなってしまったといった具合に、大きな環境の変化がきっかけだったりします。

また、人間関係のトラブルもきっかけとして多いです。
ストレスがたまってしまい、帰宅後動けなくなってしまい、食事はかろうじて宅配を利用してとったものの、そのほかの家のことができなくなってしまったという話もよく聞きます。いずれにしても激務にある方からのご依頼が多い印象です。ひとり暮らしの男性によく見られます。

ほかにも、うつ状態になってしまったことなどから、動けなくなってゴミ屋敷になってしまったという方もいらっしゃいます。

会社を辞めて外出しなくなり、家ではスマホゲームや動画を見るだけ。だんだん外出もおっくうになり、昼夜逆転の生活が続き、やがてゴミ捨ても面倒になり…。過食や拒食を繰り返し、不眠も続いてしまい、病院に行ったらうつと診断されたという方もいらっしゃいます。

そういったお話を伺うたびに、「大変ななか、食事だけでもとってくれて本当によかった」と心から思います。片づけは僕たちプロに任せていただければいいですが、命はご自身で守るしかありませんから。うつ状態の方は女性もいらっしゃいます。

モノ屋敷は「趣味」や「お付き合い」も影響

一方、やたらとモノが多いのは、女性の方のほうが多い印象です(冒頭の写真のイメージ)。散らかっているというよりも、モノがあちこに置いてあったり、収納がはみ出したり、床やベッド、ソファやテーブルなど、ありとあらゆる場所にモノが積み上がっているのが特徴です。

いわゆるモノ屋敷で多いのは、推し活などの趣味、それもひとつではなく複数の趣味や推しを持つ方です。今推している方のグッズであれば、数が多くてもきれいに並べていたり、大事に保管したりしているので、ほとんどの場合は問題ありません。ただ、過去の推し活グッズや今はやっていない趣味の道具、ホコリをかぶっている資格試験や勉強の本・テキストなどは、一気に処分することも検討したほうがよさそうです。

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