根岸由妃さん(右)、根岸大夢さん(撮影/写真映像部・上田泰世)
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 AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2025年1月20日号では、根岸火工の根岸由妃さんと根岸大夢さん夫婦について取り上げました。

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夫28歳、妻31歳で結婚。長男・宏丞(6)、次男・虎央(2)、長女・沙羽(6カ月)の5人家族。

【出会いは?】地元の居酒屋。一人カウンターで飲んでいた夫に妻が声をかけた。

【結婚までの道のりは?】店のママにうながされて連絡先を交換し交際スタート。長男の妊娠を機に結婚し、夫は妻の実家の花火屋を継ぐべく根岸家に入る。

【家事や家計の分担は?】料理は夫、洗い物は妻の担当。掃除は気づいたほうがやる。家計は妻が管理。

妻 根岸由妃[38]根岸火工 事務・経理担当

ねぎし・ゆき◆1986年、埼玉県皆野町生まれ。2009年に亜細亜大学を卒業後、実家の根岸火工有限会社で事務や経理を担当

うちは曽祖父の代から100年以上続く花火屋で、私は一人娘。子どものころから家の手伝いをし、いずれ家業を継ぐとは思っていました。ただ花火師は力仕事なので父親も私にやれとは言わなかった。大学卒業後は実家で事務や経理の仕事を担当していました。そんなとき地元の居酒屋で大夢に出会ったんです。

 私の連れが寝てしまってつまらなかったので、一人で飲んでいた彼に声をかけました。私はおしゃべりですが彼は人見知りなので、最初は「うるさいおばさんだな」って思ったんじゃないかな(笑)。

 まさか結婚すると思っていなかったので、最初は花火屋の娘だと言っていませんでした。結婚して彼が家に来てくれて本当に助かりました。実は祖父も婿なんです。うちは代々女系の家系のようです。

 彼は真面目で優しいし、私よりも子どもの扱いがうまい。料理も進んでやってくれるので助かっています。こんな危険な業種のところへ入ってくれてありがとう、といつも感謝しています。

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名字が変わるくらい別になんてことない