市議会や自身のYouTubeで永野市長を追及してきた岸和田市の高比良正明市議(無所属)はこう話す。
「市長が女性に性加害をした疑いが出た前代未聞のスキャンダル。市民から永野市長に励ましの声はまったくありませんよ。今後、市議会では永野市長の不信任決議が焦点になるでしょうが、維新は反対するので、残念ながら可決されるか厳しいところです」

“ミニスカ”選挙運動で話題の元候補は公選法違反容疑で逮捕
AERA dot.では、これまでも維新の不祥事を取り上げてきたが、維新に所属、あるいはかつて所属した議員や候補者の不祥事は次から次へと出てきて後を絶たない。
11月30日には、警視庁が10月の衆院選で東京26区から無所属で出馬した医師の田淵正文容疑者を、運動員に報酬を支払う約束をした公職選挙法違反(買収約束)の容疑で逮捕した。
田淵容疑者は東京大学医学部出身の医師。自身のホームページでは、上皇陛下の内視鏡検査も手掛けたと記載している。
田淵容疑者は20年4月には東京都の目黒区長選に維新の公認で立候補し、落選した。目黒区長選で維新のスタッフとして田淵容疑者の選対で活動していたAさんは、
「田淵容疑者は、自民党から出馬しようと目論んだがダメで、維新から出ることになった。この前の衆院選も維新公認で出ようと思っていたようですが、意見が合わずに無所属となった。東大出身の医師で、立派な経歴ですが、実際に一緒に選挙をやった経験から言うと、今回の逮捕はやっぱりな、というしかない」
と打ち明ける。
田淵容疑者の衆院選の選挙運動は、逮捕前から話題だった。ミニスカートやホットパンツ、網タイツ姿の若い女性運動員がビラを配ったり、選挙カーのはしごを上ったりして、その画像をSNSに繰り返し投稿していたのだ。
公職選挙法では一部の運動員以外には、選挙期間中の活動で報酬を支払うことができないが、
「最初から、報酬を渡す約束で若い女性を募っていたようだ。ミニスカでビラを配るような活動を若い女性がボランティアでやるなんてありえない。報酬があるはずと、選挙期間中からずっとマークしていたことが立件につながった」(捜査関係者)
Aさんはこう話す。
「目黒区長選のときも、法を守って選挙をする意識に欠けた人でした。選挙スタッフに『カネをかけてドンドンやろう』と言うので、『選挙違反になるのでできない』とストップをかけると、不満げで嫌そうな顔をしていた。『オレは東大から医師になって上皇陛下も診察したんだ』が口ぐせで、エリートだから少々の違反は許される、特別扱いされるという思い上がりがある人。さすがに維新もヤバイ人物と察知して衆院選では公認を出さなかったと聞いている」